雌雄異株樹種ナギの未開花個体の性を判別するDNAマーカーを開発した。まず、雄7個体、雌6個体にRAD-Sequence法を適用し、100塩基からなるリードの配列が1個体につき平均25万本得られた。この中から雌のみに見つかる配列は見つからなかったが、雄のみに見つかる配列が5本見つかった。これらに対してプライマーを設計し、奈良県御蓋山の4箇所において、1箇所につき32~45本の実生の性判別を行った。雄の割合は場所によって0.465~0.600となり、性比の偏りや場所による差は見られなかった。したがってナギでは、実生段階の性比は場所によらず1:1ということが示唆された。
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