マツ属樹木について、ザイセンチュウ抵抗性個体の組織培養技術による大量増殖法確立を目ざし、成木クロマツ、アカマツ及びヤクタネゴヨウの栄養組織外植体より、各個体に共通する不定胚形成細胞、苗条原基や不定芽等の誘導条件及びプロトプラスト培養条件を検索し、植物体再生のための基盤技術開発を行った。各種の茎頂切片や針葉切片からカルス誘導及び増殖を効率的に行うことが可能となった。また、クロマツの茎頂切片を用いて、多芽体の誘導及び増殖が可能であることを確認できた。そして、多芽体の伸長や発根について、適切な培養条件を検討することで、成木マツ属の栄養組織外植体からの効率的な増殖法を明らかにした。
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