研究成果の概要 |
ヒノキは一般的に発根性が低いため挿し木が難しい針葉樹と認識されているが、この課題では発根性に優れた挿し木品種であるナンゴウヒに着目し、一般的なヒノキと比べてどのような遺伝子に発現の違いがみられるかを調査し、発根性関連の候補遺伝子の検出を試みた。RNAシーケンスの結果、148,163の挿し木発根性に関連すると考えられる発現遺伝子群を収集することができた。シロイヌナズナの発根性関連候補遺伝子との配列類似性を調べたところ、90遺伝子がヒノキの配列との類似性を示した。ナンゴウヒと普通ヒノキの間では1,312の遺伝子で発現量に違いがあり、その多くがストレス応答やシグナル伝達に関係する遺伝子であった。
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