藻場,干潟などの沿岸生態系は多様で多くの恩恵(生態系サービス・非利用価値)を人類に供給するにもかかわらず,その価値評価は陸域に比べて世界的にも大きく立ち後れている.本研究では,申請者らが全国のサイトで実施してきたフィールド調査(理系的手法)と,仮想評価法(文系的手法)を統合した「文理融合的手法」により沿岸生態系の包括的価値評価を目的とした.日本特有の多様な自然環境と人間による利用形態に応じた沿岸生態系の管理手法を提案し,人類が長期にわたって安全・安心・豊かな資源を享受できる沿岸生態系との関わり方の確立に取り組んだ.
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