データロガーによる水生生物の長期行動追跡を行うにあたって、電源が一つの制限要因である。本研究はこれを解決する手法として振動発電を搭載したロガーの開発とその可能性を調べた。本システムは振動発電と加速度、圧力、温度センサーからなるデータロガーとで構成されている。振動発電素子とロガーは5mのケーブルで繋がれている。システムは一定の電圧になった時点で計測が始まる。このシステムを魚(ブリ)の尾鰭部分に装着して屋外水槽で実験した。魚が活発に泳いだが計測が始まらなかった。そこで予め一定の電圧に蓄電した後で実験を行ったところ、振動発電素子がある場合は、電圧の低下がない場合よりも遅くなることが分かった。
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