二枚貝の餌の種類に応じた晶桿体酵素の誘導を知る目的で,主要な糖源の分解に関わる酵素について,アサリを用いて調べた。CMセルロース及びブドウ糖を投与した場合はセルラーゼとアミラーゼ活性が強くなり、可溶性デンプンを投与した場合はアミラーゼ活性が強くなった。77kDaのセルラーゼがCMセルロースおよびブドウ糖給餌により誘導され,50kDaのセルラーゼがブドウ糖給餌により誘導された。米粉給餌個体では強いアミラーゼ活性が誘導された。以上の結果から,アサリは環境中の糖源を感知し,最適な酵素活性を誘導することが示唆された。
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