研究課題/領域番号 |
25660169
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大嶋 雄治 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70176874)
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研究分担者 |
島崎 洋平 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40363329)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | フグ毒結合タンパク質 / 遺伝子工学 / 遺伝子破壊 / TALEN |
研究概要 |
本研究では、トラフグ(Takifugu rubripes)の毒化に対するフグ毒結合タンパク質の寄与を証明するため、トラフグのフグ毒結合タンパク質遺伝子(Pufferfish Saxitoxin and Tetrodoxin binding protein2, TrubPSTBP2, 申請書ではTrubPSTBP3)に対するTranscription Activator-like Effector Nucleases (TrubPSTBP2-TALEN)を用いて遺伝子をノックアウトする。本年度は以下の研究を行った。 1)トラフグのフグ毒結合タンパク質遺伝子(TrubPSTBP2)に対するTrubPSTBP2-TALENリピートを作製した。その後TrubPSTBP3-TALENの配列を確認した。上流側のTALENの部分は完成した。現在TrubPSTBP3-TALENの下流側のライゲーションを進めており、発現プラスミドにサブクローニングする途中である。しかし、全配列を1つにまとめるライゲーションを上手く行かず、現在再度構築を進めている 2)ノックアウト用TrubPSTBP2発現メダカ (pDs-8xHSE-PSTBP2-IRES-hrGFP2)を作製した。本メダカは、Heat Shock Protein プロモーターによりPSTBP2遺伝子を発現し、さらにhrGFP2遺伝子を発現するが、IRES配列により両者は切断され、個別にmRNAに転写される。またプロモーターは熱を加えて初めて発現するため、heat hock処理無しのものを比較対照としておけるため、投与実験に優れている。現在、TrubPSTBP3発現メダカを選抜および戻し交配し、ホモ型TrubPSTBP2メダカ系統を選抜育種し、全個体でPSTBP2が全ての個体で発現しているメダカ系統の確立を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
TALENでは、上流側と下流側でそれぞれ認識部位をデザインして、作成するが、非常に手間がかかりまたそれぞれをライゲーションするステップが多く時間を要した。現在、全ての部分を作成が終了し、上流側の部分は完成したが、下流側の最後のライゲーションの段階である。しかし、ライゲーションが上手く行かず、トラブルシューティングを行っている。酵素、種々の反応条件を変えて行ったが、上手く行っていない。配列認識部位の切断部位に突然変異が入った可能性意外に理由は考えられない。
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今後の研究の推進方策 |
Talenを作成することは困難を極めてる。一方同様の酵素でCRISPERが商用化された。本酵素はTalenに比べて極めて簡単で、ターゲット配列20塩基部分をベクターに導入するだけで目的とする部位を破壊でいるCRISPERを作成することができる。よってCRISPERの作成も平行して行いPSTBPの遺伝子破壊を進める予定である。 また、TrubPSTBP2発現メダカ のホモ系統を作成するため、得られた卵を熱処理して、PSTBP2およびGFPを発現させ、蛍光が確認した個体を飼育して、掛け合わせ、ホモの系統を作出後、PSTBP2-CRISPERによりPSTBP2遺伝子発現の破壊を進める予定である。発現した遺伝子の発現量は次世代シーケンサー等で確認する予定である。
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