定性的分析(インタビュー調査)と定量的分析(質問紙調査データの解析)を併用し、農業経営体の多角化や異業種連携を支援する独立型コーディネーターの属性および能力形成プロセスにみられる特徴を分析した。優れたコーディネーターに共通する特色は、①前職にてOJTで身に着けたノウハウを活用している、②資格にあまりこだわらない、③農業に関する知見の習得に意欲的、という3点に整理できる。定量的分析からは、コーディネーターの地理的分布および能力に格差が存在すること、製品開発・販路開拓のノウハウを持つ人材は多いが、より専門性の高い分野(衛生管理、輸出業務など)については人材が不足していることが明らかになった。
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