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2013 年度 実施状況報告書

コモンズ利用とネットワーク変容の相互連関に関する比較歴史制度分析

研究課題

研究課題/領域番号 25660185
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

林 雅秀  独立行政法人森林総合研究所, 東北支所, 主任研究員 (30353816)

研究分担者 八巻 一成  独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, グループ長 (80353895)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードコモンズ / ネットワーク変容 / 共有林 / ルール
研究概要

初年度の今年はまず、既存の先行研究ならびに担当者らがこれまで実施してきた先行の研究課題のなかで行ってきた予備的な調査を利用して、本研究課題の研究枠組みの再検討を行った。その結果、研究目的に接近するための手段として、共有林野の利用・管理のパフォーマンスと、利用・管理する集団内または集団間の社会構造や慣習といった制度との連関を時系列の変化を追うことによって明らかにすること、その際、両者の関係をダイナミックな因果関係として把握することが有効であると考えた。
福島県内の共有林を対象とした調査では、2箇所の集落において、地元の区長らが保有している資料の収集とインタビュー調査を行った。資料とは具体的には,過去数十年に渡る区の役員会や総会の議事録や会計資料、共有林の管理団体の役員会の議事録や会計資料などである。資料収集は地元の公民館等の部屋を借りて写真撮影によって行っているところである。予備的に資料の解読・分析を進めたところ、主として1960年頃から1990年頃にかけての共有林の利用形態とその変化、集落が行ってきた利用のための意思決定の変遷を把握できることが分かってきた。また、岩手県内の共有林を対象とした調査では、複数の入会林野における主に大正から昭和初期にかけての利用形態とそのための規制やルールについて記載された資料収集を進めた。対象の集団について、この時期の集団内の社会構造を表す資料を収集することは難しいと分かったため、次善の策として明治期からの旧市町村レベルで社会構造を表す資料で代替することが合理的であると判断した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していた福島県を対象とした調査に加えて、岩手県を対象とした調査も進めることができたので、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

福島県内の共有林を対象とした調査・研究では、追加的な調査を実施するとともに、共有林の利用形態とその変化、ならびに集落における意思決定の変遷の相互連関について分析を行う。岩手県内の共有林を対象とした調査・研究では、引き続き資料収集を進める。

次年度の研究費の使用計画

当初予定していた福島県内での調査以外に、岩手県内でデータの存在が確認されたために岩手県内での調査に重点を置いた結果、旅費が抑えられた。
今年度はこの課題の推進に関係の深い外国人研究者を招へいする予定であるため、招へいに関連した事業の実効のために旅費や会場費として予算を執行する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Accommodating strangers in the forest commons2013

    • 著者名/発表者名
      Masahide Hayashi, Toshiya Matsuura, Yosuke Kira
    • 学会等名
      14th Global Conference of the International Association for the Study of the Commons
    • 発表場所
      富士吉田市
    • 年月日
      20130604-20130607

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公開日: 2015-05-28  

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