園芸用温室の省エネ除湿技術として,外気との湿度差を駆動源とする吸着式デシカント除湿暖房プロセスを提案した。除湿量は回転数の増加とともに多くなり吸着熱発生量も増加するが,温度上昇度は比較的低い回転数で最大となった。低回転数では,吸着ゾーン途中で吸着破過を生じるために十分な吸着熱が得られず,高回転数では,発生する吸着熱のうちデシカントロータの温度上昇に使われる割合が大きくなる。また,再生空気温度が低下するとロータの全熱交換挙動がより顕著となり昇温幅は減少するが,ロータ出口空気の回転方向分布測定結果から吸着区間の分割が除湿暖房効果の維持に有効であることがわかった。
|