• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

農作業安全のための生体情報利用に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25660201
研究機関宇都宮大学

研究代表者

松井 正実  宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10603425)

研究分担者 山下 淳  松山短期大学, その他部局等, 教授 (40036405)
浜岡 隆文  立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70266518)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード農作業安全 / 生体情報 / 脳波 / 脈波
研究実績の概要

農作業における死亡事故件数は年間400件にも上り,特に農業機械による事故が多い。近年,多くの研究者がその対策に取り組んでいるが,作業者の安全意識や操作に依存しているのが現状である。本研究は,農作業事故防止のため,医学分野の生体情報測定技術を応用した次世代のセンシング技術の開発を行うものである。平成26年度は,前年度の調査に基づいて,事故防止に有効であると考えられる生体情報として,脳波と脈波を取り上げた。脳波については,室内において市販のゲーム機を利用し,視覚と聴覚への刺激による脳波の瞬間的な波形変化と時間を調べ,それらの特性を検討した。その結果,前頭葉において0.15~0.2秒と迅速に高強度の異常波形が取得可能であることを示し,0.5秒以上の所要時間を要する緊急停止ボタンの押下よりも速く信号が出力可能であることを示した。また,前頭葉における脳波波形においては性別差が無いこと,年齢が高いほど僅かに時間を要することなどを示した。また,視覚のみにおいてはストロボを利用して,聴覚のみにおいては農機のホーンを用いて,同様に反応時間を調べた。その結果,視覚・聴覚に対する刺激と同様の結果を得て,何らかの事象による外部刺激に対して,脳波から迅速に異常波形を取得することが可能であることを示した。一方,脈波についても同様の実験を実施した。その結果,0.3~0.5秒程度で異常波形が検出される場合が認められた。しかしながら,脳波よりも反応時間を要すること,脈波特有の波形との重複により異常波形を抽出するフィルターに課題があることが判明した。以上の結果から,農作業中の危険を伴う事象を含む生体反応の信号取得が一定の水準で可能であることを示すことができたと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 農作業安全のための生体反応に関する基礎的研究(第1報)-生体反応時間の取得-2014

    • 著者名/発表者名
      木村智之,松井正実,本多亮介,山下淳,浜岡隆文
    • 学会等名
      第50回農業食料工学会関東支部年次大会
    • 発表場所
      静岡県エコパスタジアム
    • 年月日
      2014-08-06 – 2014-08-07
  • [学会発表] 農作業安全のための生体反応に関する基礎的研究(第2報)-生体反応の特性に関する考察-2014

    • 著者名/発表者名
      本多亮介,松井正実,木村智之,山下淳,浜岡隆文
    • 学会等名
      第50回農業食料工学会関東支部年次大会
    • 発表場所
      静岡県エコパスタジアム
    • 年月日
      2014-08-06 – 2014-08-07
  • [学会発表] 生体情報を利用した農作業負担評価方法の検討2014

    • 著者名/発表者名
      本多亮介,松井正実,加藤裕貴,森尾大貴
    • 学会等名
      第73回農業食料工学会年次大会
    • 発表場所
      琉球大学
    • 年月日
      2014-05-16 – 2014-05-19

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi