浸潤性・非浸潤性を比較するためにRNA-seq法により、両者の転写産物を網羅的に検証した。実際、浸潤性トロホブラスト細胞で機能する転写因子Cited2の発現をsiRNAで制御すると、通常ならば巨核細胞への分化をスポンジオ・トロホブラスト細胞へと分化させた。一方、非浸潤性のウシ胚トロホブラスト細胞では、伸長胚の子宮内膜への接着・浸潤時にリンパ球ホーミング、がんの転移時に見られる上皮間葉系転換(EMT)や細胞融合を促進する内在性レトロウイルス遺伝子群の発現が顕著にみられた。胎盤は特別なものではなく他の臓器でも見られるシステム使っていた。これらの発見とそれに伴うデータはすべて論文として発表した。
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