• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

牛乳中microRNAの新規な食品機能性の探索

研究課題

研究課題/領域番号 25660220
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

室谷 進  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産物研究領域, 上席研究員 (50355062)

研究分担者 萩 達朗  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産物研究領域, 研究員 (00510257)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード牛乳 / エクソソーム / microRNA / Caco2
研究概要

乳中エクソソームを調製する方法を確立した。超遠心法による抽出では、夾雑物との分離が困難であり調整過程で試料がゲル化してしまったため、市販キットにより調製する方法を採用した。この方法で、体細胞数が正常範囲内であるホルスタイン種牛乳を遠心法により脱脂した後、乳中エクソソームを単離した。1mlの牛乳から5.8ug/mlの濃度で90ulの試料を得た。この試料についてAffymetrix社のGeneChipによるmicroRNAマイクロアレイ解析を、Affymetrix社のプロトコルに従い実施した。その結果、bta-let-7b、bta-miR-200c、bta-miR-26a、bta-let-7c、bta-let-7a-5p、bta-miR-30a-5p、bta-miR-320a、bta-miR-103、bta-miR-107、bta-let-7d、bta-miR-23b-3p、bta-miR-191、bta-miR-23a、bta-miR-20a、bta-miR-1777bなどが存在量の多い種として検出された。これらのmicroRNAについて、発現抑制の対象となる遺伝子をターゲット予測プログラムにより現在検索中である。
一方、牛乳から調製したエクソソームをヒト由来腸管上皮細胞株Caco2の培養系に添加し、一部の遺伝子発現について影響を調べたところ、定量的RT-PCRの結果からDNMT3Bの遺伝子発現抑制などが認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

牛乳からのエクソソーム抽出法とともに、培養細胞に添加する系を確立した。microRNAについては、牛乳中からの直接抽出法とエクソソームからの抽出法を確立し、エクソソーム由来の試料を用いてマイクロアレイによるmicroRNA発現解析を実施した。さらに、一部のmicroRNAについてバイオインフォマティクス手法によるターゲット予測を実施している。

今後の研究の推進方策

26年度には前年度結果を踏まえ、変動の大きい遺伝子の発現を解析し、牛乳由来エクソソームがCaco2細胞系に及ぼす影響を明らかにする。また、牛乳中で存在割合の多いmicroRNAについて、培養細胞系に添加可能なエクソソーム様モデルを検討し、Caco2細胞で添加時の影響を解析する。

次年度の研究費の使用計画

専門業者に依頼したマイクロアレイ解析の単価が割り引かれて当初より低くなったこと、予定より検体数を絞ることなどにより経費を節約できた。
当該年度残額については、PCRによる解析やmicroRNAの導入実験においてターゲット遺伝子数を増やすことなどを検討する。

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi