ラットの全身諸臓器のCcdc85c発現を確認したところ,肝細胞,胆管などの上皮系細胞で発現が認められた.発達期の細胞分裂が活発な時期および部位において,強い発現が確認され,細胞分裂や形態形成に重要であることが示された.イヌとネコの正常乳腺と腫瘍性腺上皮細胞においても, ラットと同様に細胞間の頂端側で強いシグナルがみられた.イヌとネコでは筋上皮細胞の一部においても,Ccdc85Cの発現が認められた.腫瘍において,管腔を形成する腫瘍細胞では,頂端側にCcdc85C発現がみられたが,びまん性・シート状に増殖する上皮性細胞では発現は弱かった.イヌの悪性乳腺腫瘍では,発現が減弱する傾向が認められた.
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