DREADDsシステムを用い、神経回路特異的に申請者らの確立したうつ病モデルにおける、改善効果を行動レベルと分子レベルで調べた。まず逆行性ウィルスベクターを作成し、このウイルスの逆行性を確認して起始核での2重感染に成功した。前頭葉-扁桃体回路の2重感染マウスを作出し、不安行動を評価した。マウスに外因性のCNOを投与したところ、25例中15例で不安行動の改善を見出した。またグルココルチコイド受容体の細胞内シャペロンタンパク質であるFKBP5遺伝子発現が上昇することを見出した。また高架式十字迷路を用いた不安行動の評価と有意な相関を示し、発現の高い個体では不安が高いことが明らかとなった。
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