植物のミトコンドリアと葉緑体でmRNAの特定のシチジン(C)がウリジン(U)に変換される「RNA編集」が起こるが、RNA編集の分子機構は未だ不明である。RNA編集の分子機構の解明を目指し研究を行い、以下の成果を得た。 (1)PpPPR_45が葉緑体に局在するPPR-DYWタンパク質であり、rps14 mRNAのRNA編集因子であることを初めて明らかにした。 この成果をFEBS Letters誌に論文発表した。 (2)ヒメツリガネゴケのRNA編集因子PPRタンパク質の編集機能領域を明らかにするため、様々なタンパク質領域をコードする遺伝子をミトコンドリアのRNA編集欠損変異株に導入し、RNA編集が回復するかどうかを詳細に検討した。その結果、RNA編集にはDYWドメインが必須であることを明らかにした。 (3)DYWドメインに存在するシチジンデアミナーゼ活性部位の類似アミノ酸残基HxE(x)nCxxCにアミノ酸変異を導入すると、RNA編集機能が喪失することを明らかにした。また、DYWドメインのほぼ中央部の23~61番目のアミノ酸領域がRNA編集部位の認識に関与することも明らかにした。論文作成中
|