本研究では、シロイヌナズナを材料に、呼吸鎖複合体Iの構成タンパク質遺伝子のRNA編集に関わるPPR蛋白質を予測し、次に当該PPR遺伝子欠損株を収集することで、呼吸鎖複合体I構成因子の点変異株ライブラリを構築する。構築した点変異株ライブラリの様々な生理活性(ストレス、ホルモン)への応答を解析することで、ミトコンドリアゲノムにコードされる遺伝子の新しい実験手法の有用性を評価することを目的としている。 H26年度は、昨年度に予測した10種の変異体についてミトコンドリアRNA編集の以上について解析を行い、いくつかにおいてはRNA編集の異常を同定できた。これら変異株のいくつかについて呼吸活性を測定した。複合体I結晶構造を基にした、RNA編集部位異常によるアミノ酸置換部位の蛋白質構造レベルでの特定を進めている。
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