本研究では、ミトコンドリア呼吸鎖複合体の機能を解析する新しい実験手法の確立を目的とした。シロイヌナズナを材料に、呼吸鎖複合体Iの構成タンパク質遺伝子のRNA編集に関わるPPRタンパク質を予測し、次に当該PPR遺伝子欠損株を収集することで、呼吸鎖複合体I構成因子の点変異株ライブラリを構築した。構築した点変異株ライブラリの様々な生理活性(ストレス、ホルモン)への応答を解析した。多様なシグナル伝達に対するミトコンドリア呼吸鎖複合体Iの関与を明らかにすることで、ミトコンドリアゲノムにコードされる遺伝子の新しい実験手法の有用性を評価した。
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