コレステロール輸送タンパク質であるNPC1ならびにNPC1L1は、生合成された後に蛋白質品質管理機構による3次元構造の認識を経てエンドソームや細胞膜に移行し、機能する。すなわち、正しい細胞内分布がこれらの蛋白質の生理機能に必須であり、その異常は疾病や機能不全の原因となる。 NPC1については、変異による細胞内局在異常がニーマン・ピック病C型の原因となる。当該疾病の治療戦略の提案を念頭に、変異NPC1の細胞内局在異常を正常化する各種小分子を創製した。 NPC1L1については、細胞内局在異常を示す人為的な変異体を作成し、当該局在異常の正常化を指標に新規コレステロール吸収阻害剤の創製を試みた。
|