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2013 年度 実施状況報告書

半導体ナノ加工技術を利用したX線1分子動態計測法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25670107
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関福井大学

研究代表者

清水 啓史  福井大学, 医学部, 講師 (50324158)

研究分担者 平井 義和  京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40452271)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード1分子計測 / 蛋白質 / MEMS
研究概要

本研究では、24年度に共同利用が始まった京大次世代低炭素ナノハブ創成拠点を利用して、半導体加工技術を応用したX線1分子動態計測法の開発(観測プローブ・チャンバー開発)を行う。
25年度は、半導体シリコン基板を用いてマイクロ流路形成を行い、エッチング処理によって開口した観測窓を形成した。SPring8にて、白色X線を照射し、マイクロ流路、観測窓材の散乱性能評価を行い、流路デザインの検討を行った。その結果、バックグラウンドノイズが従来観測チャンバーよりも小さいマイクロ流路のデザインを決定した。また、蛋白質の配向を揃えて固定することが可能となるように、化学修飾条件の検討を行った。次年度においては、25年度にデザインしたマイクロ流路を用いて蛋白質のダイナミクスの計測を行う予定である。
一方、サイズ制御した観測プローブ開発(金ナノ結晶)については、京都大学低炭素ナノハブ創成機構の協力により、ナノメーターオーダーのパターンにンング法の開発に成功した。
初期パターンニングについては様々な基板材料について行い、最適材料の検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

研究計画の予定通り、X線のバックグラウンドノイズが従来チャンバーよりも格段に小さいマイクロ流路観測チャンバーを作製することに成功した。
金ナノ結晶のサイズ制御については、パターンニング条件の決定のみならず、様々な基板を用いて検討を行った上、金ナノ結晶の基板からの剥離条件を決定することができたため、観測チャンバー開発と合わせて、当初の計画以上に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

蛋白質固定用の足場となる化学修飾の条件を最適化するとともに、蛋白質のダイナミクス計測を作製した低ノイズ観測チャンバーを用いて行う。
また、サイズを揃えて作製した観測プローブの結晶性を確認し、SPring8での蛋白質動態計測に用いて有効性を確認する。

次年度の研究費の使用計画

チャンバー開発に必要なジグを発注したところ、デザインと合わずに不具合が生じたため返品し、自作することとした。また、金ナノ結晶作製のためのパターンニングに必要な機器の故障により、年度末に利用できない時期があったため該当する予算を次年度に使用することとした。
チャンバー開発に必要なジグの自作のため、数種のデザインで試作を行う。
また、故障の修理が終わったパターンニング装置を利用して、金ナノ粒子のパターンニングを行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Body on a Chip2013

    • 著者名/発表者名
      Ken-ichiro Kamei, Yoshikazu Hirai, Osamu Tabata
    • 雑誌名

      IEEE Nanotechnology Magazine

      巻: 7 ページ: 6-14

    • 査読あり
  • [学会発表] Development of a method for measuring single-molecule motions of the KcsA potassium channel in a sub-millisecond time resolution2014

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Shimizu , Masayuki Iwamoto , Antoine Royant, David Von Stetten, Laurent Guerin, Michael Wulff , Shigetoshi Oiki
    • 学会等名
      Single Protein Dynamics in Cellulo 2014:Spatio-Temporal, Structural and Quantitative Analyses
    • 発表場所
      沖縄、OISTシーサイドハウス
    • 年月日
      20140421-20140425
  • [学会発表] Microfluidic Cell Sorter for Photodynamic Urine Diagnosis2013

    • 著者名/発表者名
      D. Takagi, Y. Hirai, S. Anai, Y. Chihara, K. Fujimoto, T. Tsuchiya, Y. Hirao, O. Tabata
    • 学会等名
      The 7th IEEE International Conference on Nano/Molecular Medicine and Engineering (IEEE-NANOMED 2013)
    • 発表場所
      Phuket, Thailand
    • 年月日
      20131110-20131113
  • [学会発表] 高時間分解能で蛋白質の分子揺らぎと構造変化を計測するためのX線1分子動態計測法の開発2013

    • 著者名/発表者名
      清水啓史、岩本真幸、老木成稔
    • 学会等名
      日本生物物理学会
    • 発表場所
      京都、国立京都国際会館
    • 年月日
      20131028-20131030
  • [備考] イオンチャネル蛋白質1分子の動きを動画でとらえる ~X線1分子動態計測法の開発~

    • URL

      https://nanonet.go.jp/magazine

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公開日: 2015-05-28  

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