概日リズムは温度変化に関わらず、ほぼ一定の周期を保つ“温度補償性”がある。これまで哺乳類個体の体温を変化させて概日時計の温度補償性を検証することは不可能であったが、我々の作製したNRDc欠損マウス(KO)は変温マウスであったことから、この変温マウスを用いた概日時計の温度補償性の検証を目的とした。環境温変化とKOの体温変化の相関関係を検討するため、KOを高温域(38℃)、および、低温域(10℃)で飼育したところ、短期的にはKOの体温はそれぞれ高温(約38℃)、および、低温(約35℃)になったが、長期間安定して維持することは困難であることが分かった。
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