スフィンゴシン1-リン酸(S1P)は細胞表面に発現しているスフィンゴシン1-リン酸受容体(S1PR)と結合し、生理活性を発揮する。S1PRはこれまでに5つのサブタイプが同定され、それぞれ組織特異的に発現している。そして、近年S1PRがガンの悪性化に深く関わることが明らかになってきており、腫瘍マーカーとしての位置づけも重要となってきた。そこで、S1PRの各サブタイプと特異的に結合できる人工リガンドを「RNA」という高分子マテリアルを利用し、創製することを試みた。しかしながら、S1PR表面提示細胞の構築には成功し、whole Cell SELEXを試みたが、優位なRNAアプタマーは得られなかった。
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