自然退縮は、がんの不可思議な現象の一つであり、治療応用に直結する重要テーマである。我々は神経芽腫のモデルMYCN Tgマウスに、ヒト神経芽腫1期の自然退縮に酷似した表現型が出現することを見出した。 本研究で、生後2週の早期がん全例のsphere cultureに成功した。さらに、胎生期の交感神経節からもMYCN Tgマウスでsphereを作ることに成功した。今後、この材料を基にゲノム、エピゲノム、トランスクリプトームのレベルでの詳細な解析が進めば、神経芽腫のがん発生過程解明、自然退縮機構解明に繋がる大きな成果を期待できる。
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