心筋症や不整脈の病因となる分子の代謝・分布異常について、その分子メカニズムの解明と異常を是正する手法の開発を目的とした。肥大型心筋症の病因となる3種のCARP変異がそれぞれ異なる心筋収縮機能障害をもたらすこと、タイチン変異がMURF1の結合増強とユビキチン化増強を来たすことを見出した。拡張型心筋症の病因となるLMNA変異およびFHOD3変異がSRF核内移行制御異常を介して心筋リモデリング異常をもたらすことを解明した。また、不整脈について、Kv1.7あるいはNav1.5チャネルの細胞内輸送障害を解除する低分子化合物の候補を探索し、病因CALM2変異、MYH6変異による機能異常を解明した。
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