研究課題/領域番号 |
25670177
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
國安 弘基 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00253055)
|
研究分担者 |
北台 靖彦 広島大学, その他の研究科, 准教授 (10304437)
千原 良友 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (40405395)
藤本 圭男 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90192731)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | がん幹細胞 / 冬眠性がん幹細胞 / 増殖性がん幹細胞 / 分化がん細胞 / 幹細胞可塑性 |
研究概要 |
CT26 細胞を limiting dilution により 1 個ずつ 96 well-dish に播く。Aldehyde dehydrogenase(ALDH) 活性蛍光キットを試したが同キットでは、十分な蛍光強度が得られないため、24時間ごとに各wellで増加した細胞1個を取り出し、CD133とnucleostemin(NS)の発現をRT-PCRで検討した。その結果、96 x 3 well中3 wellにおいて48時間後にCD133-⇒CD133+の変化が認められ、NS発現も増加していた。また、10 wellではCD133+/NS+⇒CD133-/NS+の変化が認められた。一方、96x3 well中16 wellにおいて、CD133-/NS+⇒CD133-/NS-の変化が認められ、5 wellではCD133-/NS-⇒CD133-/NS+の変化が認められた。これらの結果から、冬眠性幹細胞⇔増殖性幹細胞⇔分化癌細胞の各ヒエラルキーのあいだに平衡するキネティクスが存在することが示唆された。同様の系を用いて、その他の癌幹細胞関連遺伝子の発現も検討中である。CT26-CD133/nucleostemin 組換え導入株の樹立については準備中である。sphere 形成とその多光子励起蛍光顕微鏡による観察については、共同研究者から供与されたコントロール細胞を用をいてシステムのチェックを行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ベクター・コンストラクトの構成に技術的な困難があり、遺伝子組み換え細胞の樹立が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
CD133-GPFあるいはNS-GPF導入細胞株を樹立しshereを形成し、多光子励起顕微鏡観察を行い、time lapsから単独細胞における幹細胞マーカー発現の消長を観察する さらに、皮下腫瘍を形成し同様の観察を行う。 これらの観察から得られたデータを基に数理モデルを作成する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
CD133-GFP、NS-GFP knockin細胞株の作成が平成25年度内に終了しなかったため、この作成に必要な経費、ならびに、これらの細胞を用いたsphereやマウス腫瘍モデルの多光子励起蛍光顕微鏡による観察に必要な実験経費が平成26年度使用額になってしまった。 1)CD133-GFP、NS-GFP knockin細胞株を用いたsphereやマウス腫瘍モデルの多光子励起蛍光顕微鏡による観察(約195,000円) 3)本年度の本来の計画に基づく予算は、計画通りに使用する。
|