TALEN並びにCRISPR-Cas9法を用いて遺伝子欠損ウサギの作製を試みた。脂質代謝において重要なアポリポ蛋白であるアポEの欠損ウサギとアポAIIのノックインウサギの作製に成功した。アポE欠損ウサギでは通常食下でも血漿総コレステロールと中性脂肪値が正常ウサギより上昇しており、軽度な高脂血症を呈している。高コレステロール食を負荷してから2週間、アポE欠損ウサギの血漿脂質値が著しく上昇し、高度な高脂血症を示した。アポE欠損ウサギはヒトのIII型高脂血症モデルになりうることが示唆された。また、野生型ウサギHDLには存在しないアポ蛋白であるアポAIIノックインウサギ作製にも成功した。
|