哺乳類では、心筋細胞は、生直後に増殖能を失うため、さまざまな心疾患によって心筋細胞が死ぬと、心筋細胞数が減少し、心不全を発症するにいたる。従って、心疾患において細胞死が惹起されるメカニズムを解明し、その制御技術を確立することは、心不全治療法を開発することにつながる。本研究では、新たな心筋細胞死メカニズムとして、マウスにおいて、心筋梗塞により病的な変化をおこした心筋細胞が、細胞傷害性免疫細胞に認識されて細胞死を惹起されることを示唆するデータを得た。細胞傷害性免疫細胞の機能制御による新規心不全治療法の開発が期待される。
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