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2013 年度 実施状況報告書

多光子顕微鏡ならびにPET/SPECTを用いた住血吸虫症の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 25670204
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関長崎大学

研究代表者

濱野 真二郎  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (70294915)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードPET / SPECT / Natural Helper cell / NH 細胞 / 腸間膜脂肪関連リンパ塊 / FALC / 肝臓 / 腸管
研究概要

感染症の病態を深く理解するためには、感染後に起こる宿主・病原体相互作用を、生きた動物の中で時間的・空間的広がりの中で把握することが重要である。本研究の最終的な目的はPET/SPECTならびに多光子顕微鏡の応用を通して感染後の病態を視覚的に理解することにある。本年度はBSL3ならびにBSL2動物飼育実験室に設置したPET/SPECTを使用し、住血吸虫の虫卵をマウス門脈内に直接接種したのち、虫卵周囲の病態形成の過程をPET/SPECTを用いて経時的に観察した。その際、グルコースの代謝を指標として18F-2-デオキシ-2-フルオロデオキシグルコース(18FDG)を分子プローブとして使用し、虫卵周囲への炎症細胞集積の初期過程の検出を目指した。
NH細胞はTh2 細胞の数十~数百倍高いTh2 サイトカイン(IL-5、IL-6、IL-13)の爆発的産生を通して腸管寄生蠕虫の排除に重要な役割を果たしており、住血吸虫感染時の腸管や肝臓組織でのNH細胞の動態、局在、機能変化、病態修飾や感染防御に果たす機能の解明は、粘膜を出発点とする感染症の包括的な理解や粘膜ワクチンの開発に寄与するのみならず、アレルギーや自己免疫疾患など難治性疾患の病態理解の基盤的知見を提供すると考えられる。本年度は、腸間膜脂肪関連リンパ塊(fat-associated lymphoid cluster; FALC)に存在する新規リンパ球 Natural Helper cell(NH 細胞)に関する研究を進めた。住血吸虫の虫卵を門脈内に投与した後、NH細胞の肝臓内動態をフローサイトメトリーを用いて経時的に観察した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

IL-13 プロモーターの下流に GFP を発現する遺伝子組換えマウスの譲受に手間取っているものの、研究全体としてはおおむね順調に推移している。

今後の研究の推進方策

PET/SPECTを用いて虫卵周囲の病態形成過程を経時的に観察する上で、画像データの精度を向上を目指した条件の最適化を行う。また、肝臓や腸管などFALCに近接する腹腔内臓器でのNH細胞の動態を解明するために、NH細胞に固有なマーカーの検索を続けると共に、IL-13 などのプロモーターの下流に GFP を発現する遺伝子組換えマウスの使用準備を継続して進める。

次年度の研究費の使用計画

IL-13 などプロモーターの下流に GFP を発現する遺伝子組換えマウスを使用する実験を次年度に行うことになったため。
当初の研究計画に加えて、IL-13 などプロモーターの下流に GFP を発現する遺伝子組換えマウスを使用する実験を次年度に計画する。

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公開日: 2015-05-28  

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