自然リンパ球(ILC)は既存のリンパ球マーカーおよび特異的抗原受容体を発現していないリンパ球系の細胞群である。ILCの内Th2サイトカインを産生するILC2は肺やリンパ節に存在し、アレルギーや寄生虫の感染防御に関与していることが明らかになっている。しかし、大腸粘膜固有層に多く存在しているILC2の誘導機構や機能についてはほとんど明らかになっていない。そこで本研究ではまず、大腸ILC2と肺ILC2の性質の比較を行った。その結果、大腸ILC2ではIL-4、MHC II、ApoEなどの遺伝子が高発現していた。また、大腸ILC2のIL-4の発現には食餌中のビタミンB1が必要であることが明らかになった。
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