研究課題/領域番号 |
25670251
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
平山 陽示 東京医科大学, 医学部, 教授 (30246285)
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研究分担者 |
大滝 純司 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20176910)
片岡 仁美 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20420490)
大生 定義 立教大学, 社会学部, 教授 (70146843)
原田 芳巳 東京医科大学, 医学部, 講師 (90317884)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 共感性 / 臨床実習 |
研究実績の概要 |
東京医科大学の全医学生、東京医科大学病院の初期研修医および指導医を対象にして2012年、2013年の春にJSPE日本語版を配布した。その2年間の結果、単純比較では3年生と5年生で2012年よりも2013年が低下していたが、その他の学年では2013年が高値を示していた。2012年に認められた4年生の時点での低値という現象は2013年には認められなかった。経年変化でみると、6年生から初期研修医で最も増加したが(104.8±14.2→117.3±8.9)、初期研修医には他学出身者も加わっており、固定された集団の変化ではなく判断は難しい。その次に得点が増えたのは5年生から6年生であった(106.5±13.9→111.4±13.2)。この学年の変化はほぼ固定集団であり、6年生の臨床実習は臨床参加型の選択実習中であった。経年変化で最も低下したのは初期研修医の1年目から2年目であった(109.6±13.5→107.0±14.7)。この経年変化は固定集団の変化であり、1年間余りの臨床研修の影響と考えられる。このことより、卒前においては参加型の臨床実習が共感性を高め、卒後においては初期研修の1年間が共感性を低めている可能性があることを、2014年の第46回日本医学教育学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2012年度と2013年度の2年間にわたる医学生および研修医の共感性の変化について検討することができ、2014年の夏にはその成果を無事に日本医学教育学会の総会で発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2014年度の春にも医学生と研修医のアンケートは実施できたため、2012年度から2014年度にかけての3年間の共感性の推移を検討し、学会発表すると同時に論文化に取り掛かる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
国内学会では発表したが、国際学会での発表は行わなかったために次年度使用額が生じた。さらに初年度に購入した物品で間に合ったため、新たな物品の購入は不要であった。
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次年度使用額の使用計画 |
いくつかの国際学会での発表とともに、英語での論文化を計画しており、その分の費用に充てる計画である。
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