研究課題/領域番号 |
25670252
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
大久保 力廣 鶴見大学, 歯学部, 教授 (10223760)
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研究分担者 |
渡邊 郁哉 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00274671)
山本 雄嗣 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (20260995)
小林 馨 鶴見大学, 歯学部, 教授 (50139614)
高橋 裕 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (50154878)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 歯科医師資格試験 / 臨床実習 / アドバンスOSCE / 臨床技能評価試験 / 実技試験 |
研究概要 |
昨年度は,海外における歯科医師資格試験の実施状況を調査するため,中国首都医科大学,韓国壇国大学をはじめアジアの大学との情報収集と意見交換を計画した.また,鶴見大学,福岡歯科大学,長崎大学の3校でワークショップを行うための準備を行い,歯科医師の臨床能力評価に適合した技能系課題の開発を計画した.各課題毎に対する評価シートの作成を検討中であり,完成後は臨床実習中の学生に摸擬評価試験を実施する予定である.その後,3校でデータ分析し,新課題と技術評価項目に関して問題点を抽出し,ブラッシュアップを行う予定である. 実際の患者を対象とした海外の実技試験を参考に,レジン充填,支台歯形成,テンポラリークラウン,フッ化物塗付,予防填塞,歯面清掃,スケーリング・ルートプレーニングなどの中から試験課題を現在策定中である.なお,試験中は臨床操作をモニターに拡大表示することにより,少ない評価者でも歯科医療特有の繊細な操作やその手順,周囲組織に対する侵襲等を適切に評価できるように評価シートの作成を検討中である.加えて,3Dカメラを応用することにより,レジン充填,支台歯形成,予防填塞などの施術結果を即時にコンピュータに3次元データとして取り込み,切削や充填をリアルタイムで判定するシステムの構築を検討している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
海外における歯科医師資格試験の実施状況を調査するため,中国首都医科大学,韓国壇国大学をはじめアジア各国の大学との情報収集と意見交換を行ったが,欧米の情報を入手できていない.また,鶴見大学,福岡歯科大学,長崎大学の3校のコンセンサスを得ることが困難で,歯科医師の臨床能力評価に適合した技能系課題の開発が遅れている.そのため評価シートが作成出来ていないこともあり,臨床実習中の学生に摸擬評価試験は実施していない.現在,新課題と技術評価項目に関する問題点を抽出中である. 新課題と技術評価項目に関しては十分な決定が行われていないこともあり,実際の患者を対象とした試験課題も策定出来ていない.試験中の臨床操作のモニター拡大表示は口腔内だけでなく,被験歯の観察を行うという点ではいまだ不十分である.その結果,レジン充填,支台歯形成,予防填塞などの施術結果を3Dカメラを応用することにより即時にコンピュータに3次元データとして取り込み,切削や充填をリアルタイムで判定するシステムの構築は大幅に遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
欧米における歯科医師資格試験の実施状況を調査するため,米国USC大学歯学部を訪問する,また,中国首都医科大学とイスタンブール大学歯学部を実際に訪問し,各大学を視察して情報収集と意見交換を行う予定である.また,鶴見大学,福岡歯科大学,長崎大学の3校でワークショップを行う準備は整っており,ワークショップが行えれば,歯科医師の臨床能力評価に適合した技能系課題の開発もできるため,評価シートの完成が可能になる.評価シート完成後は,臨床実習中の学生に摸擬評価試験を実施し,結果を3校でデータ分析し,新課題と技術評価項目に関して問題点を抽出し,ブラッシュアップが行える. 新課題と技術評価項目に関して決定することができれば,レジン充填,支台歯形成,テンポラリークラウン,フッ化物塗付,予防填塞,歯面清掃,スケーリング・ルートプレーニングなどの中から試験課題を抽出し,策定出来る.また,試験中の臨床操作をより鮮明に,拡大表示できるシステムの構築が不可欠である.あわせて,少ない評価者でも歯科医療特有の繊細な操作やその手順,周囲組織に対する侵襲等を適切に評価できるような評価シートの作成が急務である.さらに試験後の施術結果をスキャンしコンピュータに3次元データとして取り込み,切削や充填をリアルタイムで判定するシステムを開発する予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
物品購入の際の端数が生じた. 次年度は,評価シート完成のための経費に使用する予定である.
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