研究課題
野生型(WT)マウスおよび多発性硬化症(MS)の実験モデルであるExperimental Autoimmune Encephalomyelitis(EAE)に対して抵抗性を示すp38α+/-マウス(p38α-/-マウスは胎生致死)を用いて、以下の解析を行った。1.昨年度に引き続き、p38α+/-マウスおよびWTマウスをMOG35-55抗原で免疫後、頸部、腋下、鼠蹊部リンパ節より抗体ビーズを用いて調製したCD4陽性細胞を培養下でMOGで再刺激し、抽出蛋白を網羅的蛋白リン酸化アレイに供して両genotype間でリン酸化の程度に差が見られる分子の同定を行った。しかしながら、trialごとにシグナルにバラツキが見られ、現時点ではreliableな情報を得るには至っていない。2.p38α+/-マウスおよびWTマウスをEAEモデルに供し、免疫開始後20日目の第4-6腰髄からRNAサンプルを調製しDNAアレイに供した。特に、リン酸化酵素群に着目して、その発現変動を両genotype間で比較検討したところ、再現性を持って、sphingosine kinase 1、plasminogen activator, urokinase receptor、MAP3K6(Ask2)、Hexokinase3、STK32Aに2倍以上の発現差が認められた。sphingosine kinase 1は、T細胞のrecruitmentに関与しEAEとの密接な関係が示されているため、本解析結果のreasonableな指標になり得ると考えている。現在、蛋白リン酸化アレイの条件設定の見直しとともに、DNAアレイで発現差の認められたリン酸化酵素について、それらの活性化の程度と脊髄内局在を確認しながら病態関与機構を解析している。
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