本研究では、腸管感染症においてIgAが結合している細菌を分離することで、次世代シークエンサーによる診断を容易にすることを目的とし、その分離・解析技術の確立を目指した。 健常人のヒト糞便を材料とし、IgA結合細菌をセルソーターを用いて分離を試みたが、細菌核酸は得られなかった。代替法として磁気ビーズ法により分離したところ16S rDNA PCRに成功したが、次世代シークエンサーにより菌叢解析を行った結果IgA結合と非結合に差が見られなかった。蛍光顕微鏡下ではIgA結合細菌が観察されているのでレーザーマイクロダイセクション等の直接観察下で分離する手法が有効と考えられる。
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