研究課題
遺伝子発現において重要な役割を担うマイクロRNA(miRNA)の体内動態を利用した、加齢に伴う疾患(メタボリックシンドロームおよびアルツハイマー型認知症等)の共通発症基盤であるインスリン抵抗性や血管内皮機能障害について、発症の初期段階を検出する鋭敏な新規バイオマーカー開発を目的として研究を行ってきた。最終年度では、同意を得た地域住民コホート対象者の尿および血清からのエクソソーム回収法について、エクソソームの単離用抗体CD9、CD63、CD81を用い、immuno blottingを行い、より純度の高い回収率のよい方法を検討した。また、内包miRNAについても、RNA抽出後、さらにsmall RNAを抽出することで、より純度の高いmiRNAが得られることがわかった。インスリン抵抗性および血管内皮機能障害に重要なmiRNAのうち、miR-16、miR-21、miR-26、miR-33、miR-103、miR-107、miR-122、miR-124、miR-126、miR-143、miR-146、miR-181、miR-223、let-7g等について検討した結果、血中脂質や動脈硬化指標との間に関連を見出した。また、酸化ストレスマーカーである8-iso-prostaglandin F2alphaとこれらのmiRNA発現量との関連を検討した結果、miR-21、miR-126、miR-221およびmiR-222との間に関連を認めた。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
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