手術中の術者の疲労やストレスが医療の質や安全に与える影響は少なくないが,最近増加している低侵襲手術では,患者にはやさしい反面,術者には逆に負担が大きいと言われている.術者の疲労やストレス状況の評価に関しては循環系などでごく限られた知見を得ているに過ぎない.本研究においては,全く新しい指標として術者の音声を取得して周波数解析し,手術進行状況との対比し,手術中の術者の疲労やストレスと音声の関連を調べた.負担がかかる操作,出血に対する対処などストレス状況下では通常時と異なる特徴が見られることがわかった.
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