本研究では、遺伝的に非常に近縁なヒト集団間の異質性を突然変異率の非常に高い分散型反復配列であるAlu配列の中で、より新規なファミリーであると考えられているAlu Yファミリーに着目し、日本近縁ヒト集団で異なる配列を、新規に見出すための第一段階であるトランスポゾンディスプレイ法を確立することができた。 また、縦列反復配列であるSTRsでも100以上の座位を用いれば、日本人と朝鮮族との間でも、区別できる可能性があることがカテゴリー分析により示され、これらのデータから統計学的判別法を検討したところ、その判別分析によるベイズ因子から、約92%の日本人が、朝鮮族から容易に区別できることが判明した。
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