本研究の目的は、頭部外傷による虚血侵襲を受けた剖検脳において、成人脳のニューロン新生の舞台である側脳室・脳室下帯の形態学的変化を病理組織学的に解析することである。しかし、必要とされる頭部外傷事例が研究期間内に集積できず、さらにいくつかの事例は死後変化のため本研究から外さざるを得なかった。集積された事例に関しては、ルーチン染色標本までは作製したが、免疫組織化学染色は予備実験として数例施行したに留まった。この予備染色はルーチン染色と合わせて、脳室下帯の正常構造を把握するために役立てた。 研究期間中には、数多くの学会、セミナーに参加して最新の知識を集積した。今後とも本実験を継続して行く予定である。
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