懸案であった損傷と阻血時間を極小化するため、ポリープ型早期がんのポリペクトミー標本を用いて、蛍光標識グルコース浸透実験をおこなった。そのため、サンプルの切除から回収までの所要時間を60秒以内と定めた。サンプルの癌・背景組織の蛍光強度iAF (Intensity of AF)を測定したところ、癌・背景組織ともに蛍光強度の経時的増強が観察された。このことから、組織損傷を極小化したサンプルを用いても、非特異的浸透の除外は困難であることが示唆された。 今後、内視鏡観察下に薬液を散布し、生体内診断法の可能性を検討する計画である。
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