ノンコーディングRNAのうち、microRNA以外の長鎖ncRNAの機能はほとんど不明であったが、近年その機能のひとつとして、クロマチン修飾酵素複合体と相互作用することで標的遺伝子発現をエピジェネティックに制御する機能が提唱された。今回の検討で我々はmicroRNA-196aと長鎖non-coding RNA(ncRNA)であるHOTAIRの過剰発現がGISTの悪性度と強く相関することを明らかにした。細胞株を用いた詳細な検討の結果、これらの過剰発現にはヒストン修飾が関与すること、そしてHOTAIRの阻害がGIST細胞の浸潤能を抑制することがわかった。
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