研究課題/領域番号 |
25670373
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
紙谷 聡英 東海大学, 創造科学技術研究機構, 准教授 (30321904)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 肝幹細胞 / miRNA |
研究概要 |
本研究では、ヒト肝幹・前駆細胞の未分化性を維持する機構の解明のために、内在性・外来性それぞれのmiRNAに注目した以下の研究を遂行する。 (1) ヒトiPS細胞由来肝幹・前駆細胞の増殖・分化を制御する内在性miRNAの網羅的探索 ヒトiPS細胞をサイトカインの連続投与により分化誘導し、肝前駆細胞マーカーCD13およびCD133陽性細胞を純化・培養することで、ヒトiPS細胞由来肝幹・前駆細胞を得た。この細胞の長期培養にはEpidermal Growth Factor(EGF)およびフィーダー細胞が必要なことが分かった。そこで、EGF刺激により変化するmiRNA等の情報を今後収集する。 (2)ヒトiPS細胞由来肝幹・前駆細胞の増殖・分化を支持するフィーダー細胞特異的なmiRNA探索 ヒトiPS細胞由来肝幹・前駆細胞の増殖に必要なフィーダー細胞における遺伝子発現などを解析している。今後、フィーダー細胞に発現するmiRNAの発現をマイクロアレイ等を用いて網羅的に解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒトiPS細胞の長期培養系を構築し、その増殖にフィーダー細胞やサイトカイン(EGF)が必要なことを見出した。今後、フィーダー細胞におけるmiRNA発現の網羅的解析や、EGFによって特異的に誘導されるmiRNAの同定を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
(1)ヒトiPS細胞由来肝前駆細胞の増殖制御におけるmiRNAの同定 すでにEGFによってヒトiPS細胞由来肝前駆細胞の増殖が制御されることを見出している。そこで、EGFによって誘導されるmiRNAを同定するとともに、得られた候補miRNAが実際に細胞増殖等を制御するか、強制発現系などで検討する。 (2)フィーダー細胞におけるmiRNAの発現 フィーダー細胞に発現するmiRNAの網羅的解析をマイクロアレイ等を用いて行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
miRNAの発現解析を本年に行う予定であったが、発現解析を行う細胞の選別等に時間がかかったため ヒトiPS細胞由来肝前駆細胞の発現を制御するmiRNAの発現解析などを行う。
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