研究課題
我々はこれまでに、細胞レベルの老化が動脈硬化や心不全、糖尿病など、様々な生活習慣病の発症・進展に関与することを、主に動物モデル研究によって示してきた。そこで本研究では,循環器疾患患者の末梢血単核球の老化関連因子(テロメア長やp53シグナル関連分子)を測定し,生活習慣病の有無や重症度,心血管イベントの発症や予後との関連性を検討することによって,ヒトにおける細胞老化シグナルと疾患の関連性を明らかにし、細胞老化シグナルが循環器疾患の包括的なマーカーとなりうるかについて検証することを目的とする。新潟大学総合病院循環器内科入院患者において,症状,血液検査,胸部レントゲン,心電図,心臓超音波,胸部CTなどの検査と合わせて,虚血性心疾患,心不全などの心血管疾患が考えられる患者およびコントロールとしてインフォームド・コンセントを得られた20歳以上の正常者を,研究内容の説明・承諾書受諾の上,対象とする。適応除外事項としては,1)インフォームド・コンセントが得られない患者,2)その他,主治医が不適応と判断した患者,とする。これまで収集したサンプルについて解析したところ、加齢によってp21やp16の発現増加がみられること、動脈硬化性病変、特に閉塞性動脈硬化症の症例にて、その発現増加が顕著であることなどが明らかとなった。一方、テロメア長の短縮については、症例間の変動やアッセイごとのデータのばらつきが大きく、有用性がやや低いと思われたが、寿命の関連性が報告されている遺伝子のSNPを検討したところ、FoxO1との関連性が示されたことから、加齢関連疾患の病態への関与が示唆された。
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