EGFR遺伝子変異の発現がPD-L1を誘導し,EGFR遺伝子変異陽性肺癌でEGFR阻害薬によりPD-L1発現が減少することが示唆されているが,我々の樹立したExon19欠失Egfr遺伝子改変マウスで肺腺癌組織にPD-L1の発現は免疫染色では認められなかったが,フローサトメトリーでは弱陽性であった。岡山大学病院で2004年~2008年に切除された25症例の肺腺癌組織によるヒト検体の検討では,EGFR遺伝子変異陽性症例中9/12 (75%),EGFR遺伝子変異陰性症例中4/13 (31%)でPD-L1陽性であった。EGFR遺伝子変異陽性とPD-L1発現に有意な関連が示唆された(P=0.047)。
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