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2013 年度 実績報告書

マイクロRNAによる神経変性疾患治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 25670418
研究機関名古屋大学

研究代表者

祖父江 元  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20148315)

研究分担者 足立 弘明  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (40432257)
勝野 雅央  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50402566)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2014-03-31
キーワード脳神経疾患 / トランスレーショナルリサーチ / 遺伝子 / 核酸 / 発現制御
研究概要

我々は研究において、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)の原因遺伝子である異常ARのメッセンジャーRNA(AR mRNA)に結合し、これを安定化させる蛋白質であるCUGBP, Elav-like family(CELF)を同定した。さらに、miR-196aがCELF蛋白の発現を抑制することで間接的にAR mRNAの分解を促進し、その結果AR蛋白の発現を抑える機序を明らかにした。また、miR-196aを発現するアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)をSBMAの疾患モデルマウスに投与し、その表現型を有意に改善させることを証明した。これまでの研究から、病因となる標的分子の遺伝子配列に注目し、これらの安定化蛋白質を介することで、その発現をmiRNAによって抑制することができることを示した。本研究では、数ある神経変性疾患の中からハンチントン病と脊髄小脳変性症を選択し研究対象とした。まず、培養細胞モデルの実験において、ハンチントン病や脊髄小脳変性症の病因遺伝子のmRNAの安定性に最も強く影響を与えるRNA結合蛋白質を同定した。培養細胞モデルの実験において、RNA結合蛋白質であるCUGBP, Elav-like family(CELF)がハンチントン病や脊髄小脳変性症の病因遺伝子のmRNAの発現を抑制する効果をもつことを見出した。また、この発現抑制効果が、ハンチントン病や脊髄小脳変性症の病因遺伝子特有の配列長の長さ(CAGリピート数)に依らないことも確認した。今後、CELF蛋白がハンチントン病や脊髄小脳変性症の病因遺伝子のmRNAの発現に影響を与える詳細な機序の解明とともにCELF蛋白を発現するAAVを作製しハンチントン病や脊髄小脳変性症の疾患モデルマウスに投与し、治療効果の検討を進めるとともに、安全性の評価を目的にした検討が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] mRNA搭載ウイルスベクターによる球脊髄性筋萎縮症の治療展望2013

    • 著者名/発表者名
      宮崎雄, 祖父江元.
    • 雑誌名

      神経内科

      巻: 79 ページ: 390-399

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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