• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

プリオン感染に必須なプリオン蛋白質以外の分子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 25670422
研究機関徳島大学

研究代表者

坂口 末廣  徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 教授 (60274635)

研究分担者 原 英之  徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 助教 (40469953)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードプリオン / ソーチリン / 構造変換 / 感受性
研究実績の概要

プリオン病はプリオンの感染によって起こる神経変性疾患である。プリオンが感染するためには、細胞膜表面に発現する正常プリオン蛋白質(以下、正常プリオン)が異常プリオン蛋白質(以下、異常プリオン)に構造変換することが必須である。しかし、正常プリオンから異常プリオンの変換に関与する宿主分子は同定されていない。本研究では、プリオン蛋白質の構造変換に関与する宿主分子の同定を行なう。
我々は、新規の正常プリオン結合分子としてソーチリンを同定した。ソーチリンは細胞内小胞輸送に関与する膜蛋白質であり、アルツハイマー病の病態にも関与する分子であることが知られている。免疫細胞化学により、正常プリオンは細胞膜表面でソーチリンと結合していることが分かった。プリオン持続感染細胞からソーチリンをノックダウンすると、異常プリオンが増加した。逆に、ソーチリンを過剰発現すると、異常プリオンは減少した。さらに我々は、ソーチリンのノックアウトしたマウス神経芽細胞を樹立し、プリオンを感染させた。その結果、コントロール細胞と比べて、ソーチリンのノックアウト細胞はプリオン感受性が著明に亢進し、異常プリオンも大量に産生した。これらの結果は、ソーチリンが正常プリオンから異常プリオンの構造変換に関与している可能性を示唆している。さらにこれらの結果は、ソーチリンがプリオン感染に抑制的に機能していることを示している。今後、正常プリオンから異常プリオンの構造変換におけるソーチリンの役割をさらに解明していく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] プリオン病におけるポストゴルジ小胞輸送障害2015

    • 著者名/発表者名
      坂口末廣
    • 学会等名
      革新的医療研究開発で挑む神経変性疾患―プリオン病治験耐性の確立に向けてー
    • 発表場所
      名古屋国際会議場国際会議室(愛知県・名古屋市)
    • 年月日
      2015-02-14
    • 招待講演
  • [学会発表] 新規プリオン結合因子Sortilinのプリオン感染における役割2014

    • 著者名/発表者名
      内山 圭司, 富田満、臼井健、坂口 末廣
    • 学会等名
      第62回日本ウイルス学会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜会議センター(神奈川県・横浜市)
    • 年月日
      2014-11-10 – 2014-11-12
  • [学会発表] プリオン感染と小胞輸送障害2014

    • 著者名/発表者名
      内山 圭司, 坂口 末廣
    • 学会等名
      第87回日本生化学会, シンポジウム 認知症克服に向けて:プリオン病をもっと知る
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府・京都市)
    • 年月日
      2014-10-15 – 2014-10-18
    • 招待講演
  • [学会発表] プリオン感染によるSortilin発現低下が異常プリオン蓄積を引き起こす2014

    • 著者名/発表者名
      内山圭司、坂口 末廣
    • 学会等名
      第29回中国四国ウイルス研究会
    • 発表場所
      山口大学吉田キャンパス(山口県・吉田)
    • 年月日
      2014-06-28 – 2014-06-29

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi