生活習慣病の発症に重要な慢性炎症の制御機構の1つとして注目されているNLRP3インフラマソームにおける脂肪酸伸長酵素Elovl6の役割を解析した。Elovl6欠損マウスの肝細胞および腹腔マクロファージでは、飽和脂肪酸(パルミチン酸)によるNLRP3インフラマソームの活性化が抑制された。このとき、パルミチン酸刺激により活性化されるNLRP3インフラマソームの上流制御因子の1つが、Elovl6欠損マウスの細胞では抑制されることが明らかとなった。Elovl6の阻害が慢性炎症を抑制し、生活習慣病の改善にはたらく可能性が示唆された。
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