ワクチンは感染症や腫瘍などを標的とした開発が盛んであるが、最近アルツハイマー病のような自己抗原を標的とした研究も進められている。そこで本研究では脂質異常症ではLp(a)を標的とした、糖尿病に対してはDPP4を標的としたDNAワクチンの作製とモデル動物における治療効果の検討およびその作用機序の解明を目的とした。DPP-4ワクチンを野生型マウスに投与し高脂肪食を負荷したところ、糖負荷試験における血糖の有意な低下とインスリン負荷試験におけるインスリン抵抗性の改善が認められた。他の糖尿病マウスを用いた検討においても、ワクチン投与により耐糖能の改善が認められた。
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