研究課題
挑戦的萌芽研究
超高齢社会を既に迎え、骨格筋量の進行的な低下に伴う機能低下、すなわちサルコペニア(加齢性筋肉減少症)は認知症と並んで高齢者のactivity of daily living (ADL)とquality of life (QOL)を損なう主要な原因となることから、その早期診断や有効な介護予防対策は急務の課題である. サルコペニアは老年病症候群の主要な原因であるが、その定義と診断は筋量、筋力と身体能力(歩行能力など)の生理学的指標を定量的に測定して評価することが欧州の学会で統一見解として2010年に発表され、我が国においても日本人の体格にあわせた基準作りが,厚生労働省班会議と日本老年病学会が中心となり進められている. 一方で、サルコペニアを含めて骨格筋の萎縮を予防・治療に対して有効な薬物はないのが現状である. 本研究は筋萎縮の予防・治療に対して有効である薬物を探索することを目的としている. 本年度はサルコペニアのモデル動物として、マウスの加齢性筋萎縮に着目して病理学的な加齢変化を単一筋線維レベルで解析した.候補薬物による筋萎縮の予防・治療効果を判定するために必要なデータを得る事ができた.
2: おおむね順調に進展している
筋萎縮の予防・治療薬の開発において、老化モデルマウスを使った有効性の判定に有用な病理学的変化を明らかにすることができた.
次年度は、in vitroの探索で筋萎縮に対して有効な薬物候補をモデルマウスに投与してその有効性の検証を行う予定である.
計画は順調に進んでいるが、実験の都合により当該年度に計画していた支出が次年度にまたがって執行する必要が生じたため。次年度が最終年度であり、計画どおり研究にあわせて支出を遂行する予定である。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
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