研究課題
抗リン脂質抗体の存在が血小板や血球細胞のアデノシン2リン酸(ADP)刺激に対する反応を変化させるとの仮説を検証するためモノクローナル抗リン脂質抗体(231D)を用いたin vitroの単球刺激実験を行ったが、一定の結果を得られなかった。血小板におけるADPに対する2次凝集抑制能の再現も困難となった為、検証した結果、ハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体(231D)に3種のサブクローンが存在することをPS/PT抗体ELISAやループスアンチコアグラント検査といった抗リン脂質抗体の対応エピトープや機能を検討する手法によって確認し、平成25年度の実験では先行実験と異なるサブクローンを用いていていたことを確認した。サブクローン3種のうちの1種で、ADPによる血小板凝集能低下が認められることをpreliminaryなdataとして確認し、現在、同サブクローンの231Dを精製中である。3種のサブクローンは抗リン脂質抗体の特徴(陰性荷電リン脂質と血漿蛋白の複合体に結合し、in vitroで凝固異常を惹起させる)を共有する。APS患者から精製したIgGを用いて血小板のADP刺激に対する凝集能を観察すると従来用いていた231Dのサブクローンを用いた場合と類似の凝集能抑制を認める為、ADP惹起の血小板凝集能異常(および単球活性化)はよりAPS患者の病態に即した抗リン脂質抗体に特徴的な所見である可能性もあると推測している。
すべて 2015 2014
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