研究実績の概要 |
形質細胞様樹状細胞(pDC)は、取り込んだToll-like receptor (TLR)9リガンドCpG DNA を早期エンドソームに滞留させることにより、大量のインターフェロン(IFN)-alphaを産生する。多数のキナーゼを阻害するダサチニブは、CpG DNA の早期エンドソームへの滞留を阻害することにより、pDCによるIFN-alphaの産生を阻害する。その際の責任キナーゼを絞り込むために、さまざまなキナーゼ阻害剤の存在下にヒトpDC腫瘍由来細胞株P716をCpG DNAで刺激し、培養上清のIFN-alphaをELISAにて測定した。その結果、候補キナーゼを11に絞り込み、さらに、これらのキナーゼをsiRNAでノックダウンしIFN-alpha産生が低下するキナーゼとして、TESK1, LIMK1, RIPK2の3つを同定した。これらの発現をsiRNAでノックダウンすることにより、どのキナーゼがIFN-alpha産生に必要かを突き止める工程を続けている。
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