• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

AIRE研究を基盤とした新たな自己抗原(DI)に対する自己抗体の臨床的意義

研究課題

研究課題/領域番号 25670461
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関九州大学

研究代表者

永淵 正法  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00150441)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード自己免疫疾患 / 自己抗体 / 自己免疫性膵炎 / Protein Isomerase
研究概要

自己抗体の検定のための酵素抗体法を設定する目的で、Protein isomerase抗原遺伝子を分離し、大腸菌に組み込み、発現させた蛋白の精製に成功した。酵素抗体法で自己抗体を検出するために、反応のプレートの種類、表面を覆う蛋白とその濃度、また、蛋白が被覆されていない空白を埋めるための非特異的蛋白の濃度、適切な血清の濃度、また、2次抗体として、ウサギ酵素標識ヒト免疫グロブリン抗体の濃度など、適切な検討を行うための条件を検討中である。対象となる健常人の血清、患者血清を集積している。患者のうち、特にマウスの実験結果から自己免疫性膵炎患者を主たる対象として既に30例の患者血清を集めた。また、今回のマウスモデルである自己免疫調節遺伝子(Aire)欠損マウスの研究では、しばしば自己免疫性網膜炎が認められることが知られているので、眼科医と協力して、網膜炎の患者検体18例の分与を頂いた。今後、検定法をさらに詳細に確立し、健常対照による基準の確定、自己免疫膵炎患者での初期段階のスクリーニングを行い陽性検体を同定する。その後、幅広く、さまざまな自己免疫疾患、特に自己免疫甲状腺炎、ベーチェット病、自己免疫性肝炎、シェーグレン症候群、皮膚筋炎、自己免疫性肺臓炎、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症など、多くの疾患背景を有する多数の患者での検討に進展し、この抗原に対する自己抗体保有患者の範囲とその意義を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

自己抗体の検定のための酵素抗体法を設定する目的で、適切な検討を行うための条件を順調に準備し、検討中を行いつつある。また、対象となる健常人の血清、患者血清も特に主たる対象については、順調に集積している。具体的には、特にマウスの実験結果から自己免疫性膵炎患者を主たる対象として既に30例の患者血清を集めた。また、今回のマウスモデルである自己免疫調節遺伝子(Aire)欠損マウスの研究では、しばしば自己免疫性網膜炎が認められることが知られているので、眼科医と協力して、網膜炎の患者検体18例の分与を頂いた。今後、検定法をさらに詳細に確立し、健常対照による基準の確定、自己免疫膵炎患者での初期段階のスクリーニングを行い陽性検体を同定するとともに、幅広く、さまざまな自己免疫疾患、特に自己免疫甲状腺炎、ベーチェット病、自己免疫性肝炎、シェーグレン症候群、皮膚筋炎、自己免疫性肺臓炎、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症など、多くの疾患背景を有する多数の患者での検討に進展する準備が整ってきた。九州大学免疫膠原病内科に保存されている血清を無作為に検討することも、考慮して、その準備が進行中である。

今後の研究の推進方策

何よりも本研究計画を推進するためには、Protein isomeraseに対する自己抗体の検定のための酵素抗体法を確立することが重要である。すでに、Protein isomerase抗原遺伝子を分離し、大腸菌に組み込み、発現させた蛋白の精製に成功した。酵素抗体法で自己抗体を検出するために、反応のプレートの種類、表面を覆う蛋白とその濃度、また、蛋白が被覆されていない空白を埋めるための非特異的蛋白の濃度、適切な血清の濃度、また、2次抗体として、ウサギ酵素標識ヒト免疫グロブリン抗体の濃度など、適切な検討を行うための条件を検討中である。また、対象となる健常人の血清、患者血清も集積しているので、今後、検査法が確立すればすみやかに多くの疾患群におけるProtein isomeraseに対する自己抗体の意義を解明できる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Autoimmune gastro-pancreatitis with anti-protein disulfide isomerase-associated 2 autoantibody in Aire-deficient BALB/cAnN mice.2013

    • 著者名/発表者名
      Kurisaki H Yukihiro Nagao Y, Nagafuchi S, Mitsuyama M.
    • 雑誌名

      PLos One

      巻: 8 ページ: e73862

    • DOI

      10.1371/journal.pgen.0030082

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulation of human autoimmune regulator (AIRE) gene translation by miR-220b.2013

    • 著者名/発表者名
      Matsuo T, Noguchi Y, Shindo M, Morita Y, Oda Y, Yoshida E, Hamada H, Harada M, Shiokawa Y, Nishida T, Tominaga R, Kikushige Y, Akashi K, Kudoh J, Shimizu N, Tanaka Y, Umemura T, Taniguchi T, Yoshimura A, Kobayashi T, Mitsuyama M, Kurisaki H, Katsuta H, Nagafuchi S.
    • 雑誌名

      Gene

      巻: 530 ページ: 19-25

    • DOI

      org/10.1016/j.gene

    • 査読あり
  • [学会発表] Regulatory mechanisms off autoimmune regulator (AIRE) gene and protein expression in central and peripheral immune system2013

    • 著者名/発表者名
      Morita Y, Matsuo T,Oda Y, Noguchi Y, Kurisaki H, katsuta H, Nagafuchi S
    • 学会等名
      73rd Annual Meeting of the American Assoiation of Diabtest (ADA), 2013
    • 発表場所
      Chicago, U.S.A.
    • 年月日
      20130622-20130623
  • [学会発表] The role of TNFa pathway and microRNA in regulating autoimmune regulator gene expression and translatio2013

    • 著者名/発表者名
      Morita Y, Oda Y, Matsuo T, Kurisaki H, katsuta H, Nagafuchi S
    • 学会等名
      Immunolgy 2013, The 100th Annual Meeting of the American Assoiation of Immunologist (AAI)
    • 発表場所
      Honolulu, Hawai, U.S.A.
    • 年月日
      20130504-20130505
  • [学会発表] ヒト胸腺および末梢血におけるAIRE遺伝子・蛋白の発現とその制御メカニズム

    • 著者名/発表者名
      森田賢史、栗崎宏憲、勝田仁、永淵正法
    • 学会等名
      第54回日本臨床ウイルス学会
    • 発表場所
      倉敷市
  • [備考] 永淵研ホームページ

    • URL

      http://www.shs.kyushu-u.ac.jp/nagafuchi/

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi